理想と現実のギャップなんてあって当たり前

わたしは新卒で就職してから
「自分の好きなことをやって、人が喜んでくれる仕事ってないのだろうか」
と、考えるようになっていました。
 
社会に出て知った理想と現実のギャップ。
 
就職した障がい者施設には、ラグビーチームみたいに
「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」
何かにつけ口にされるスローガンがありました。
 
地元では障がい者運動の草分け的な存在の施設で
福祉の仕事に情熱や夢を持った職員がいましたが
 
障がい者ひとりひとりの抱える問題の複雑さ深刻さ
家庭や地域や国への働きかけや日々の業務の煩雑さ
 
仕事は大変でした。
 
先輩職員が
 
先のスローガンを口にしながら
自分を犠牲にして、文句や愚痴を言い
人のために、と働くのを
 
若いわたしは
 
そんなの偽善じゃないか
と冷めた目で見ていました。
 
そしてその、冷めた眼差しは
自分にも向けられます。
 
自分自身に感じるギャップ。
 
小学校の卒業文集に「将来の夢は保母さん」
と書いていたわたしは、自分のことを
世話好きで思いやりのある優しい人だと
思っていたのですが、大間違いでした。
 
人のために何かすることで
自己肯定感を得ようとしている
自分に気づいてしまったのです。
 
同時に
 
わたしには
善悪の判断基準になるものが
まったく育っていないことにも
気づかされます。
 
無責任で、自分勝手で、ずるくて
嘘つきの、サイテーな自分。
 
悩んでいた当時のわたしに
今のわたしが声をかけるなら
 
「ジブン、なんぼのもんやねん」
「自分のサイテーさを受け入れ、今はその現実を生きるしかないで」
「理想と現実のギャップなんてあって当たり前」
「矛盾を抱えながら人は生きていくねん」
 
なーんて、言っちゃうかもねー。
 
でも、当時のわたしは居たたまれず
仕事を辞める決意をするんです。
 
働き続けることができなかったけれど
障がい者施設で働いた4年間には
わたしの人生に大きな影響を与えた
出来事がたくさんありました。
 
この施設では入所者を仲間と呼んでいて
仲間たちは、わたしが恥ずかしくなるほど
まっすぐで、正直で、優しかった。
 
今となってはすべてが良い思い出です。
 
そして
 
「自分の好きなことをやって、人が喜んでくれる仕事ってないのだろうか」
あの日の思いを解禁できる日が来るなんて(泣)。
 
やっと
 
理想と現実が一致してきているような
わたしがわたしに近づいてきたような
 
そんな気がします。
 
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