同じことをくり返し言う人

母が同じ話をくり返してばかりいると
思ったのは、わたしが中高生の頃。
母は40代だ。

「ああ、その話、何百回も聞いた」
わたしは、うんざりを通り越していた。
同じ話をしていると、母に指摘すると

「おばあさん(母の実母)かて
何回もおんなじ話すんのを
ワタシは聞いてあげてんねん!
それやのに、アンタは!!」

と、わたしに、話を聞いてくれない
優しくない娘のレッテルを貼る。

でもねー、なんか違うんだよねー。
おばあちゃんがくり返す話と
母がくり返す話。

基本的に、母の話は
嬉しい、楽しい気持ちになることがない。

たとえば犬を見たり、犬の話題になると
一方的に、会話にブチ込んできたのは
母がこどもの頃、犬に噛まれた話。

いや、こんな人なら結構いるかもしれない。
だけどパターン化してて、頻度が多過ぎる。

母がくり返す話で
「いい加減やめてくれ」と思っていたのが
この話だ。(注意してもやまない)

地元で火事になったある民家の前を通ると
「この家でな、焼身自〇があったんや」
と必ず、母は言った。

火事から何年たってもその家の前を通ると
条件反射のように

「この家でな、焼身自〇があったんや」
この短いセンテンスをくり返すのだ。

それ以上の話はなく、「怖い」「可哀そう」
とか、母が感じたことを言うわけでもなく。

わたしは、年老いたおばあちゃんならば
同じ話をするのは仕方ないと思っていたし

年に関係なく、自分の気持ちが収まらなくて
何度も言いたくなる心情も理解できた。

けれども、40代の母が
決まりきった同じことをくり返し言うのは
年のせいとは思えず

また

母本人や家族、身内とは直接関係のない話が
延々とくり返されるのが、謎でしかなくて

相槌をうったり、リアクションしながら
母の話を聞いていたわたしの理解の範疇を
超えたのだと思う。

いつからか、母と話をすると
出口のない迷路に迷い込んでしまったような
不思議な気持ちになっていった。

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