母が足を骨折して、ショートステイしたサ高住に
正式契約して落ち着くまで、ストレスフルだった。
その数ヶ月間のわたしの記憶は、一部飛んでいる。
自宅の玄関ドアの鍵穴に鍵を指したまま出かけたり
長女の宿泊行事の高額参加費を払い忘れたり
その時期にはミスが頻発した。
とくに、毎日行く保育園の送迎時にミスが集中した。
携帯の紛失や玄関のガラス扉に顔面から激突したり
人の靴を履き間違えても全く気づかなかったり。
車の運転で危険なことも続いた。
操作ミスで坂道でバックしてしまったり
車のバックドアを開けたまま運転していたことも。
チャイルドシートにこどもを乗せる時、車のルーフに
こどもの靴や自分の財布入りのバッグを仮置きしたまま
走り出して気づかなかったのは、1回2回ではない。
視野狭窄になって、極度に注意力が低下したわたしは
落ち着きがなく挙動もおかしかった。
強いストレスで脳細胞がブクブク泡を吹いている
ような体感まであった。
わたしも認知症になるんじゃないかと心配した。
母は母で、ショートステイ期間に認知症が進行した。
最初は施設に来たと認識していたのが
いつの間にか、自分のアパートだと思っていた。
母の施設への抵抗がなくなってて助かったけど
本当に自分の今居る場所もわからなくなるんだね。
でも、こうしてわからなくなっていく一方で
相変わらず「ここは嫌や」「田舎に帰る」
と言い続けて、母は不機嫌になっていた。
離婚に至った時も、娘と同居した時も
嫌なことがあると母は田舎に帰ろうとするんだな。
母の居室で、わたしが衣類の整理をしていると
引き出しから同居の愚痴や恨み言が書かれたメモや
我が家の住所宛の郵便物などが出てきた。
「こんなものがあるから同居してたことを思い出すんだ」
そんな切羽詰まった思いになったわたしは
「もうここにしかあなたの居場所はないの。
後ろ向きなことばかり考えんといてよ」
どうせ記憶がなくなっていくんなら
嫌な思い出もぜんぶ忘れてしまってよ!」
そんなことを心の中で叫びながら
同居生活を思い出す紙類をこっそり捨てた。
わたしは母の居室に来るたび
取り憑かれたように捨てて捨てて捨てまくった。
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