わたしの人生再生の出発点だった

新卒で就職した
知的障がい者の働く通所施設で働いた期間は
わたしの人生再生の出発点だったんだな。
 
ここで、わたしが得たのは
ひとつは、心が通い合う経験だった。
 
仲間に、わたしは支えられたんだ。
 
 
この施設では、入所者のことを仲間と呼んでいました。
長年、行く場所がなく在宅で過ごしてきた年配者から
学校を卒業したばかりの若者まで、入所していました。
 
養護(当時の名称)学校卒業後の居場所がないことから
本人や親、関係者の思いが結実してできた施設でした。
 
卒業を待っていたら定員になって入所できないと
中退してまで入って来た人もいたっけな。
 
そんな中で、わたしが大切にしてきた
NさんとMちゃんの、エピソードがあります。
わたしは、菓子箱を折る下請作業グループの担当でした。
 
そのグループには、施設で最高齢のNさんがいました。
そこに、高等部を卒業したてのMちゃんが入ってきました。
この、おじいちゃんと孫娘みたいな2人が揉めるのです。
 
Nさんは、イラチで仕事が早く、苛立つと作業に影響します。
若さゆえの正義感か、不良品を出すNさんを責めるMちゃん。
Nさんの癇癪は容易に止まらず、騒然として仕事になりません。
 
場を収めなければならないわたしは、Mちゃんに声を掛けます。
 
「Mちゃんの言うことはそのとおりやけど
仕事が大好きなNさんは、不良品を出してはいけないことも
よくわかっているから、Nさんに優しく言ってあげようか」
 
などと言ってみますが、反発して聞いてくれる様子がありません。
そのうち、言い合う2人をわたしが収めようとするところまでが
パターンのようになってしまいました。
 
ある日のこと、いつもの2人のやりとりが始まりました。
「ああーー、またかーー」
と思ったわたしは、しばし放置していました。
 
すると、しゃくりあげる声が聞こえてきて、後ろを振り返ると
Mちゃんが「Nさん、優しく言ってあげれなくてごめんな」
と、泣いているのです。きっと、葛藤もあったでしょう。
 
わたしの話、ちゃんと聞いてくれてたんや。。。
Mちゃんに心が通じたと思って、本当に嬉しかったし
また、人の話を受けとめ内省できるMちゃんが愛おしくて。。。
 
人間的成長や精神的変化の可能性を感じさせる、素直さ。
そんな資質を微塵も持ち合わせていなかったわたしには
Mちゃんの姿は、まぶし過ぎるくらいでした。
 
次は、イラチのNさんの話。
 
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