わたしの人生再生の出発点だった
知的障がい者の働く通所施設で得たのは
ひとつは、心が通い合う経験。
ここには、他人の人生を変える人がいた。
イラチのNさんは、自分の感情を隠さない。
そのままの気持ちを言葉にできる人だった。
福祉関係で働いている妻から転職をすすめられた
○○さんが、施設見学に来ました。
妻が、施設長に見学の約束を取りつけた手前
仕方なく来たのだと、後に聞きました。
○○さんの仕事は、出張の多い、ある業界の営業。
きっと、高収入より家族の時間が必要だったのでしょう。
見学者には仲間(=入所者)と同じように過ごしてもらいます。
○○さんは、Nさんのいる作業グループに入りました。
仲間はみんな、とってもフレンドリーで
いつでもだれでも、歓待モード。
そして、来た人をみんな、先生呼び(笑)。
とくに、話好きで人懐っこいNさんは
いち早く話しかけ、親切に日課や仕事を教えてあげます。
この日もいつもどおりでした。
長い1日が終わって帰ろうとした○○さんは
Nさんに、ズキュン❤されました。
「○○先生、また来てな!!」
帰り際の、Nさんの、この一言で
なんと、○○さんは
する気のなかった転職を決めてしまったのです。
嘘がない仲間の世界にふれて
○○さんの価値観が揺さぶられたのが想像できました。
飾り気も、計算も、裏表もない、まっすぐな言葉で
他人の人生を変える力を、Nさんは持っていました。
ブログを書いていて、熱いものがこみ上げてきた。
競争社会じゃない、安心できる場所。
誰もが、ありのままで受けいれられていた。
仲間たちが社会でたくましく生きていく力をつける
支援をしながら、育まれていたのは、わたしの方。
ここでの、心の交流や気持ちが相手に通じる経験が
安全基地を持たずに育ったわたしの支えになった。
その思い出が、孤独と不安を抱えて生きるわたしの
お守りで、施設を辞めてからも持ち続けてたんだ。
だけどもう、思い出を手放す時が来たみたい。
守られてきたことに感謝して、お別れの準備をしよう。
はらはらと、涙がつたい落ちてきた。
20-24-56
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