流産直後に実母から食らったダメージは強烈だった。
まるでホラー映画のシーンのように
和室で寝ているわたしを見つけるや、座敷婆は
「家を買う時に出したお金返して」
「もう田舎に帰る」
「同居は、お金が目当てやろう」
「ワタシのお金は、全部○○(姪)にあげる」
などと、同居や娘への不平不満をまくし立てて
ピシャリとふすまを閉めた。
病院から帰宅して、泣こうと緊張を緩めたところを
襲われて、わたしは身じろぎもできなかった。
泣くタイミングを失った流産の悲しみは凍結されて
自分でもどこかわからない心の奥に封印された。
わたしは、横たわった状態からようやく立ち上がると
真っ暗な和室に、電灯のスイッチを入れた。
その時、わたしの口から漏れ出た言葉は
「・・・もう、この人の娘、やめよう」だった。
母娘だと思うからこそ悩み続けてきた。
わたしが、座敷婆にかろうじて繋いでいた心の糸が
プツンと音を立てて切れた。
とうに来ていたわたしの限界をはるかに超えてきて
とどめを刺しにきた座敷婆。
自分を護るためには、心の距離が必要で
その距離感は、わたしにしか測れない。
わたしは、母の娘をやめた。
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