母は模倣と擬態で世渡りしてきたのだろう

お葬式の棺の前で
「こんなとこ、入ってしもて……」のフレーズを
母から聞いたのは2回だけど。

母は同じことをくり返し言う人だから
「Gを1匹見つけたら100匹いる」と同じ方程式よ。
この👆️たとえで人に伝わるやろか(汗)。

心が通じない母の謎を解いてきたわたしの解釈は
情緒から出たフレーズというより、条件反射に近い。
これはべつに意地悪で言ってるんじゃない。

たぶん、このフレーズは母がどこかで覚えた言葉で
人の死を悼む表現として、この場面ではこう言う
ものだとパターン化されているのだと思った。

母は職場がらみの葬儀に参列することも多かった。
周囲の人の言動を真似て、擬態して世渡りしてきた
のだろう。これが母の謎解きの答えでもある。

母は学校用務員として30年勤めていた。
学校って、入卒式などの式典や年中行事があるから
公的な場での振る舞い方を学んだのかもしれない。

また、付き合いを重んじた昭和時代でもあった。
学校は毎年の人事異動や年中行事の際のプレゼント
慶弔事のお祝いやお返しも多かった。

わたしは、金品を用意しながら愚痴を言う母を見て
儀礼的なやりとりをくだらないと思うようになった。

形だけで心が伴っていないとわたしが言うと
「ワタシは(人との付き合いを)ちゃんとしてきた」
と母は自負した。

人と心でつながることの難しい母は、金品を介して
人間関係を作る形式に助けられていたのだと思う。

お葬式や入卒式などの儀式、式典にも形式がある。
その形に合わせていれば、みんなと一緒であれば
非難されることもない。形式は処世術でもある。

同じことをくり返す母の特性と仕事がうまく合って
昭和の時代を生きてこれたのかなと思う。

そうそう、お葬式とは関係ないけど
母には、一つ覚えのようなお決まりの諺もあった。

「くさっても鯛」と「トンビが鷹を産む」で
何かっつーとー、こればっかり言うてた。

座右の銘でもないし、含蓄とかもないよね(^_^;)。
しかもどっちも微妙に、悪口言うてる。

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