噴き出した母への怒りを抱えながら
わたしはまた悩み始めた。
話が通じない、気持ちをわかり合えない人の
背景には一体何があるのだろう?
ネットで、モラハラ関連の記事等を検索したら
モラハラをする人には、発達や人格の障がいの
可能性があると書かれていた。
母へのかすかな違和感に白黒つけたいわたしは
近くで診てもらえそうな病院を探し始めた。
けれど、現実的に座敷婆を病院に連れて行くのは
困難だし、70代間近に障がいと診断されたとして
一体何になる?
母は40代には、同じことをくり返し言う人だった
から、すでに認知症になっているかもしれない。
「母は、なぜ、こうなのか」
この問いに、自分を納得させる答えを
見つけることも叶いそうになかった。
心の傷が剥き出しになったまま
肚の底に、怒りを、葛藤を、抱えたまま
落としどころもないまま
乳幼児2人の子育て期で、母親として主婦として
1日の生活を回していくので精いっぱい。
世間話でガス抜きしようとしても
わたしの悩みは多くの人に理解されず
孤独感と失望感に包まれるばかり。
そんなある時
身近で、親との関係が悪くて悩んできた
Nさんの話を聞く機会があった。
この人なら、わたしの苦しさをわかって
くれるのではないかと思った。
Nさんは、わたしの話を黙って聞いてくれて
話し終えたわたしの顔を覗き込んで言った。
「いとうさん、あきらめ」。
Nさんの壮絶な体験から絞り出された言葉だった。
あ、あ、諦める?
そんな選択肢があるの?
諦めてもいいの?
わたしは、諦めてもいいの?
わたしは、わかり合えることを前提にして
悩み続けてきたことに、気づいた。
いつか、母が変わることを信じていた。
でも、その、いつか、は来ることはない。
障がいや病気、原因はなんであれ
わかり合うことを期待されるのは
座敷婆にとっても、酷なのだ。
世の中には、気持ちがわかり合えない人が存在する。
この事実を、わたしは自分に言い聞かせ始めた。
と同時に
「何事も諦めてはいけない」
「最後まで諦めるな」
「人間は必ずわかり合える」
自分の心に刷り込まれた呪縛を解き始めた。
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