「わたしって、ちょっと人と違う」ことに
気づいた高校時代のエピソードです。
たぶん高3の、現国の授業でのことでした。
教科書に、森鴎外の『舞姫』という小説が
載っていました。
現代語訳 舞姫 (ちくま文庫)
わたしは教科書でしか読んでないのですが
エリート青年官僚である太田豊太郎が
留学先のドイツで、踊り子エリスと恋に落ち
官僚に復職して日本に単身帰国するか
無職でドイツにとどまるか、の二択を迫られ
豊太郎は、身重のエリスを置いて帰国する
というのが、ざっくりしたあらすじです。
「みんなは、豊太郎のことをどう思う?」
現国のS先生が、生徒たちに問いかけました。
そしたら、自然と生徒から意見が出てきて
眠い現国の授業が盛り上がった記憶があります。
今でいうパリピ、陽キャなタイプの男子女子たち
クラスを動かす中心になっていた子たちが
「豊太郎はひどい」
「エリスが可哀そう」
口々に、豊太郎を非難する意見を出していました。
積極的に意見を言わないわたしは、黙っていて
「わたしって、、、変わってる?」
そう思いながら、みんなの意見を聞いていました。
わたしがなんと思っていたかと言うと
「出世を捨てられへんかったんやし、仕方ないやん」
まったく、豊太郎の選択を責める気がなかった。
意見を言わなかった他の子に確かめてはないけど
当時、この考え方は少数派だったんじゃないかと。
昭和、平成と時代は変わり、、、令和の10代に
「豊太郎のこと、どう思う?」って聞いたら
どんな答えが返ってくるのかなあ。
−18−
★FBページ★には
ブログの紹介と、空や自然の写真・動画を投稿しています。
★ツイッター★では
ブログ・FBページの投稿のお知らせと日常をつぶやきます。
フォローしてね (^^ ♪