23歳で、実家を出ることに成功したわたしは
最初の引っ越しを含め、3回の引っ越しをした。
転職もして、新しい連絡先は一応母に知らせたが
わたしから母に電話することも帰省もしなかった。
3回目のアパートに住んでいたある日のこと。
かかってきた電話の受話器を取ったとたん
「アンタ、ひとっつも電話もかけて来んと!
ワタシがこんなにしんどい思いしてるのに!!」
いきなり母が怒鳴りつけてきて、ガチャンと切れた。
別の日に、病院に付き添って欲しいと連絡があった。
自分の体調が悪くて、母は不安だったんだろうけど
最初から素直に言えばいいものを。
母は今のわたし(57歳)と同じくらいの年齢だった。
その後も、アパートに訪ねて来て一泊していったことが
あった。布団が一組しかなく母娘で背中合わせに寝たが
母の怪獣級のいびきで、まったく一睡もできなかった。
仕事やプライベートに変化のあったわたしは
30代を前に一人暮らしをやめ、実家に戻ることを決めた。
様々な出会いや経験をとおして、わたしも成長したし
もう母と住んでも大丈夫と思ったけど、それは甘かった。
わたしは、32歳、独身、乳がんになったことで
自分の人生の課題は病気ではない、母娘関係だと悟った。
乳がん手術後に出会った夫との同棲を機に、再び家を出た。
2人で住んでいたアパートに、母が一度来たことがある。
玄関のドアノブに、食べ物の入った袋がかけられていた。
訪ねて来るなんて聞いてない。
「お母さん、せっかく遠いところを来てくれはったのに。
まだこの近くにいてはるんちゃうか」
と夫が言うので、仕方なくわたしは母を追った。
そして、外出して夫がいなくなった部屋に、母を入れた。
わたしたちが住んでいたのは、大学の学生課で紹介された
格安の、ねずみが天井を走り回るオンボロ木造アパート。
母は、眉をひそめて部屋を眺め回し、馬鹿にした様子で
「アンタ、ようこんな汚いとこ住んで。ワタシがお金出して
あげるから、もっとマシなとこに住んだら」と言った。
カチンと来たわたしは、母を部屋に入れたことを後悔し
「ここが気に入ってるから」と言い返した。
わたしは、結婚の本気スイッチが入った瞬間から
今後一切、母には経済的に頼るまいと心に誓っていた。
結婚する時も、母に何の援助もしてもらわなかった。
それなのにそれなのに!!わたしは、家を買う時に
母から家の頭金を受け取ってしまったのだ。バカー!!
というものの、どう考えたって、それもこれもあれも
母との同居は必然の苦しみだったとしか思えなかった。
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